前回まで、「床下湿気対策の調査」床下の湿気対策のことを調べてきました。
いくつかの湿気対策を行う中で、この記事では床下の土の中から湿気がムワムワとあがってこないよう、湿気を遮断すべくシートを貼っていく施策を紹介します。
専用商品の紹介
シートの素材はいろいろとあると思いますが、最低限の機能を持ちつつ安価に手に入るものを追いました。まずは専用の商品から紹介です。
専用品ですと、幅がだいたい1000mm、長さ50mで7,000円前後ですね。素材はすべてポリエチレンでした。ポリバケツ、ポリ袋などの「ポリ」はポリエチレンのことで、もっとも幅広く使用されているプラスチック素材のようです。
低温には強いが高温や紫外線には弱い特徴があります。ほぼ日光が入らず高温にはなりにくい床下では問題なさそうといったところでしょうか。
防湿、防水、透湿防水の違い
いろいろ見ていると、防湿シートや防水シート、透湿防水シートといったものがありましたので、間違ったものを買ってしまわないよう調べてみました。
家屋の設備で透湿防水が一番用いられているは、外壁と内壁の間です。最近サイディングの壁材で主流となりつつある「外壁通気工法」で用いられているのが、壁内結露などのなんからかの原因で壁内に入ってしまった湿気を外に追い出すが、水はブロックすることができる透湿防水シートです。
防湿は湿気を通さない、防水は水を通さない、透湿防水は湿気は通すけど水は通さない、読んで字のごとくですが、そのような機能をどのように持たせているのか?
湿気は空気中に溶けているとも表現されますが、このとき、水の分子は気体と同じように単体で自由に飛び回ることができます。この状態のときに通過できる孔の大きさは気体分子と同等のナノメートルクラスになります。
一方で、空気中に溶けきれなくなった水が集まると湯気、霧、雲の粒のように目に見えるようになります。雨のように下に落ちずに空気中に漂い続けることのできる大きさは10〜100マイクロメートル程度であり、実に気体分子の1000倍以上の大きさです。シート素材の孔の大きさを、これらの各粒子の間の大きさに設定すれば、湿気(気体)は通すけど水は通さない素材の完成ということになります。
アウトドアのレインウェアなどは外からの雨をブロックし、内部からでる汗などの湿気のみを外に通すようになっている素材があります。この素材の孔の大きさは0.1~1マイクロメートル程度のようです。上記と一致していますね。有名なゴアテックスという素材は、0.2マイクロメートルの微細な孔がなんと1平方センチメートルあたりに14億個もあいているそうです。
床下湿気対策の目的においては、湿気を通してしまうとマズいので、単純に防湿を謳う製品(結果的に防水も兼ねている製品)を選んでおけばよいとの結論としました。
防湿シートの購入
素材の特性的にも問題なく、しかも豊富な商品から選べるポリエチレン製のシートから選定していきたいと思います。
幅は1,000mm程度の商品が多いのですが、我が家の束石の間隔は800mm程度でしたので、シート同士を重ねて貼っていくにはちょうどよいのかなと思います。厚さは0.1~0.2mm程度のものが多いですが、気分でできるだけ厚いものを探していくことにしました。
我が家の床面積は50㎡程度ですので、単純計算では50mの長さのシートで足りるのですが、シートの重ね合わせの部分を十分な幅(200mm程度)にしたいことや、さまざまなロスが生まれることも考慮して、最低70mを必要量に設定しました。
ヤフオクで、シワが入ったりして商品として合格しなかったと思われるシートが安めな価格で出品されていました。送料を含めると合計額は約5,500円です。
長さはわからないとあったので、重量から長さを逆算することにしました。幅1250mm、厚さ0.2mmの2枚合わせ、3ロールの合計重量が33kgの商品です。
比較するための、重量の明記がある商品がなかなかみつからなかったのですが、幅1,800mmで50m、厚さ0.2mmで約21kgのポリエチレンシートを見つけました。
これを幅1,250mmの2枚合わせ長さ50mに換算すると約29.2kgになります。
ということは、33kgだと長さは約56.5mということになります。必要量の70mからするとだいぶ足りていないですが、もし足りなかったら2枚合わせを剥がして使えばよいかと考え、この商品を購入しました。
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