風力・水力

風力発電の発電機には何が流用できそうか

風車をベランダに設置する場合、あまり大きな口径にはできません。
我が家の場合はベランダの幅が1mくらいなのでそれに収まるかちょっとはみ出す程度が上限です。

風力発電機向けの正規製品の場合、羽根とワンセットになっていることが多く、国内では10万円、AliExpressで3万円程度だと600Wの出力のものが多いです。ただ 商品によっては明らかに数字の桁がおかしく6000~9000Wになっているものもあるので鵜呑みにはできません。(12V出力なのに9000Wとか記載されています。オークションも同じような感じなのでチェックはどうなっているのでしょうか・・)
この600Wも参考にしてよいのか微妙なところなのですが、やるならば実績として平均50W(24hで1.2kWh)くらいは目指さないと価値がないと思います。また、強風時の電流や発熱にも考慮する必要があるため、最大200~300Wの出力が期待でき、且つ安く入手するために流用できそうな機器を探ってみました。

流用可能な機器の調査

  1. 自動車やバイクの発電機
    オルタネーターと呼ばれているものです。出力は1000W程度と高く、比例して必要となるトルクもかなり要求されそうです。
    また、発電機は磁石とコイルの相互作用で回転するのですが、オルタネーターの磁石は電磁石が使用されており、「励磁」というのを行ってあげないと正しく動作しないようなのでちょっと難易度が高そう。
  2. 自転車のライト用発電機
    現在主流になっている前輪のハブの中に入っている発電機は、乗っているときに体感的には抵抗を感じないし、もともと自転車に簡単に接続ができるよう両側に軸が付いているので、風車の軸と連結しやすそうな形ではあります。
    ただ、出力は2.5~6.0W程度とかなり少ないため、実用を目指すのであれば2桁ほども足りない感じです。
  3. 電動自転車のモーター
    出力は250W程度とちょうどよいです。特にインホイールタイプであればライト用のインホイール発電機と同様、風車の軸との連結も簡単そうです。
    内部にはギヤが入っており、回生ブレーキとしての機能も備わっているため、だいぶトルクが必要そうです。(ギヤ比がどの程度なのか気になったのですがわかりませんでした。)特に低風速時や初動が行えるのかが、安定して発電することができるかどうかの分かれ目となります。
  4. ドローン用のモーター
    調べていくと、通常モーターのコイルには鉄心が使われているのですが、動いていないときに鉄心と磁石がくっつく力が働いて、風力発電においては初動に悪影響してしまうとの情報を見つけました。
    この問題への対応として鉄心を用いていないタイプのコアレス(コギングレス)モーターというものがあるらしいのです。コギングとは、鉄心との吸着力が滑らかな回転を阻害してしまう抵抗力の名前のようです。
    コギングレスのモーターはあまり種類が多くないようで、よさそうな製品を見つけることはできませんでした。(どうも、業務用の製品が多いような感じです)
    鉄心の数は「極数」と呼ばれモーターの種類によってさまざまですが、極数が多いとコギングを減らせるとの情報があり、ドローン用のモーターの中に18極や24極のものがあることを見つけました。これはもしかしたらアリなのかもしれないのですが、ドローン用のモーターは仕様の記載が独特なのと、出力が合致しそうな大型のモーターは1万円以上とちょっとお高めだったり4個セットだったりでしたのでちょっと合致しなさそうに感じました。
  5. 扇風機のモーター
    昔ながらの扇風機は中古であればヤフオクでとても安く手に入るので期待したのですが、このモーターは一般的に自動車のオルタネーターと同じく誘導モーター(電磁石)が使われているようです。
    昨今流行りのDCモーターを用いた高機能扇風機であれば使えるかもしれないのですが、同じように発電機としての流用を紹介しているサイトを見つけることはできませんでした。
    また、扇風機は出力が最大40W程度と使われているモーターもそんなに大きくないのかもしれません。安く入手できたら試してみたいひとつではあります。
  6. 発電機を自作する
    風力発電の取り組みをされている方で、発電機を自作されている方がいらっしゃいます。コギング対応として行き着く先が自作ということのようです。自作の場合、立体的な磁石やコイルを製作するのは難しいので、やや直径が大きく、局数を多くしているのが特徴かもしれません。
    自作の場合、磁石とコイルの間隔はミリ単位での精度が必要となりますが、私の環境では金属加工が十分にできないため、ほかの施策が失敗したときに取っておきたいと思います。

結論

ということで、電動自転車インホイールモーターで進めてみることにしました。
実際に購入した電動自転車のモーターのレビューは「●●」をご参照ください。

引用:アイキャッチの画像はStereoSoundさんのサイトから拝借させていただきました。

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