DIYで実現可能な床下の湿気対策には、どのような手法があるのでしょうか?
できるだけ広い範囲から手法を探り、特に効果高そうな施策に絞って実行に繋げていきたいと思います。
各種手法の調査
防湿シートを貼っていく
我が家の「布基礎」に対し、最近の新築の家はコンクリートで基礎を固めた「ベタ基礎」が当たり前かと思いますが、それでもコンクリートは湿気を通すらしく、完全に湿気をシャットアウトするために、コンクリートの下には防水シートが敷設されています。
防湿シートは、それに準じた施策ということで湿気が地下からあがってこなくするための根本的とも呼べる対応ですので、王道のひとつではないでしょうか。
実際、探せばたくさん情報が出てきます。しかしながら、だいたいが床板を剥がしての施策として紹介されており、床下に潜って少しずつ貼っていくという事例が全然みつかりません。それほどまでに、床下に潜ってシートを貼っていくというのは非現実な方法なのでしょうか・・
シロアリ点検とカビ除去の流れで見積を取った業者さんがいうには、我が家の床下は十分な高さがあるとのことで、覚悟さえあれば自力でも作業は可能とのことでした。とはいえ、おそらく他施策に比べてもっとも時間が掛かると思われるため、途中で心が折れないくらい強い覚悟を決めれるのかであったりを現実的に吟味することにしました。
防湿被膜形成工法
防湿シートの上位互換ともいえそうな、「防湿被膜形成工法」というものがありました。防湿シートの場合、できるだけ隙間を作らないように注意しながら貼っていくのでしょうが、完全に隙間を無くすというのは難しいと思われます。YouTube動画で見る限り、特に束石の周りに隙間を作らないようにする処理が難しいように感じました。
その点、防湿被膜形成工法は液状の「防湿被膜」を噴射して膜を張ることにより、隙間をほぼゼロにすることができます。また、防蟻成分も含んでいるものが使われているようです。
非常に魅力的な工法ではありますが、噴射するということで専用の機材が必要な点や作業の難易度、安全性の観点から選択肢からは除外することにしました。
床下換気扇の設置
「湿った空気を外に追いやる」というイメージが湧くので、こちらも効果はありそうに感じます。が、梅雨時期には逆に湿気を床下に運び入れることにはならないのか?との心配がよぎりますよね。
この疑念についてはネット上でもさまざまな説があり、「カビは空気の流れがないところで繁殖しやすいため、湿度が高い空気でも問題ないのである。」などと問題ないとする派も一定数確認しました。
逆にいえば、湿度がそれほど高くなくても、空気の流れが停滞している箇所があればカビが生える可能性はある、ということになりそうです。(我が家においては、カビの匂いが気になるのは梅雨時期のみではありますが)
「雨の日に湿った空気を床下に送り込むのはいかがなものか?」とのイメージへの回答として、晴れた日だけソーラー発電の電力で換気を行う製品が存在しました。
雨の日の換気の是非はあるとしても、こちらの製品はソーラーの電力で運転コストゼロで床下換気を行えるので、十分魅力的です。
ソーラー発電の施策も進めていますので、うまく接続できたら面白いなと感じました。
湿気を吸収する素材を撒く
押し入れの除湿にも使われているシリカゲルや、多孔質による吸着作用を持つ炭、消臭効果も期待できる乾燥砂などを用いた商品があります。
シリカゲルはその強い吸湿力から、特定条件以外では一回取り入れた湿気を外に排出することはないようで、一回吸ったらそれで終わりではないのか?との疑問が生まれます。
炭などの多孔質素材は、吸湿のみでなくちょうどよい塩梅で湿気を吐き出す「調湿」の作用もあるのがウリなようです。
珪藻土の土壁も同様の効果を期待したものですので、古来から重用されてきた手法であると言えそうですね。
ソーラーウォール(ソーラーウォーマー)で温風を送り込む
太陽熱を利用し、温めた(乾燥した)空気を床下に送り込む手法です。
ソーラーウォールについては、「太陽熱の利用」のほうでも紹介しています。
太陽熱を利用した熱風はなかなかの効果が期待でるものの、夏場は家の中を熱帯にしてしまうという弊害もあるため、床下湿気対策としては選択肢から除外します。
検討・結論
防湿シート、床下換気、吸湿材の3つは、いずれも高価な部材は不要で作業の難易度もそれほど高くないため、費用対効果が高そうであると感じました。しかしながら各々の製品紹介のページなどでは他方よりも優れていることを謳うだけで、それらをデータなどを用いて客観的に測定・比較している情報を見つけることはできませんでした。
各々に優先順位を付けることができなかったため、この3つすべてを導入してみることにしました。業者さんの見積もりは防湿シートと竹炭吸湿剤で30万円ほどでしたので、共通基準に従い、3つの施策の合計で7.5万円に収まるように対策を進めていきます。
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