省エネ

ドレン水を用いたエアコン室外機の冷却

エアコンの室内機から排出されるドレン水は、冷房時の温度差で生まれる結露を集めたものです。よって室内の温度よりもさらに冷たいことが期待できます。この冷水を元にどうしたら室外機(熱交換器)を効率よく冷却できそうか検討してみました。

熱交換器の上から垂らす

冷たさに加え、気化熱による冷却効果も期待する方法です。

実際、室外機全体に打ち水することの効果は証明されていますが、メーカーさんは推奨していません。おそらく電気系統に水が入ってしまうことを懸念せているのだと思います。が、打ち水効果を狙った商品も実際に存在するようです。

Screenshot of www.airizm.com

スカイエネカット

ダイキンさんの商品らしいのですが、何故かダイキンさんのページは見つかりませんでした。
熱交換器をの冷却を狙ったものですので私の考えは間違ってはいなかったようです。
しかも、ミスト(霧状)で噴射することで気化のしやすさを促すとともに、水の使用量も抑えられるのでよくできた商品だと思います。

また、直接水やミストを掛けることの懸念としては、部材の消耗が早くなることです。さすがに、内部の冷媒が通る銅管部分に影響するとは思えませんが、熱交換の効率を上げるために銅管の周りを囲っているフィンの劣化や、フィンの表面に水垢がこべりついてしまい、通気が悪くなるといった影響はあるかもしれません。

別の熱交換器の中にドレン水を通す

ドレン水はもともと結露ですので、不純物が多く含まれている可能性はあると思います。室外機の熱交換器部分に密着させる形で別の熱交換器の中にドレン水を通せば、熱交換器同士で熱交換が行えるかもしれません。
そうでなくても、室外機のファンにより風の方向は決まっているので、室外機のコンデンサーの外側(風上)にドレン水の熱交換器を配置してあげれば、普通に熱の移動が期待できそうです。

Screenshot of www.itmedia.co.jp

TEL-CON

室外機のコンデンサー部分に2重にコンデンサーをプラスする商品です。このコンデンサーの中にも冷媒を流すようですが、どのように接続するのかまではわかりませんでした。

ドレン水を流す発想とは異なりますが、コンデンサーを2枚重ねる方法はアリということかもしれません。

この室外機に重ね合わせる熱交換器の検討については、目的は異なります(集熱、冷却の方向が逆です)が集熱器(温水生成部)の検討のほうでも調査しています。

結論

ドレン水の量の少なさを考えると、パソコン(CPU)冷却用の水冷熱交換器がよいと思いました。車やバイクのラジエーターは、内部が冷却水で満たされていることが前提になることで、毛細血管のように細くしているすべての水路に水が行き渡るためです。パソコン水冷用のラジエーターにも種類があるようですが、管が数回往復しているだけのものが水の流れもシンプルになるのでよさそうです。

あとは、ヒートパイプも気になるところです。ヒートパイプ内の冷媒は純水ですが、中の気圧が真空近くに下げられているので、沸点もかなり低くなっているはずです。これがエアコンの冷媒の70℃よりも低い50~70℃程度で気化と液化を繰り返すならば、ドレン水のことを抜きにてしてもエアコンの熱交換器部分に張り付けるだけで冷却効果が得られるのはないかと思った次第です。

投資費用

効果はたかが知れていることを念頭に、総投資額は5000円と低めに設定しました。

この額に収まれば「5年でペイ」の基準に照らすと月間平均で80円程度の効果でよいのでイケそうな気がしてきます。が、冷房でエアコンを使用する期間は6~9月あたり、約4か月間程度と短いため、月250円の効果が必要となります。微妙なラインですが、無理ではないと判断しました。
ただし、効果の計測や判定は難しくなります。月の電気料金の比較ではおそらく誤差のレベルになってしまうので、エアコンに電力計測計を取り付けたたときに違いがでてくれればよいのですが。

実践

この記事の作成は12月なので、冷房を使いだす6月以降に実際の施策をやってみたいと思います。まずは気になっているドレン水の温度計測からですかね。

引用:アイキャッチの画像は価格.comマガジンさんのサイトから拝借させていただきました。

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